国内自転車代理店(卸売業)

「モデル・色・サイズの注文ミスがゼロに」 FAXと"神Excel"によるアナログ管理から脱却した、自転車代理店のDX事例。

「このFAXの『赤』って、どのモデルの赤だ?」「A店とB店、今月の掛率は合ってるか?」「また転記ミスで違うサイズの在庫を引き当ててる…」

国内外のブランドを取り扱い、多数の販売店(自転車ショップ)と取引を行う代理店・卸売業にとって、受発注業務は常に「ミス」と「確認作業」との戦いです。特に自転車は、モデル、色、サイズの組み合わせでSKU(在庫管理単位)が膨大になり、アナログ管理では限界があります。

本日は、まさにそうした課題の渦中にいた、ある国内自転車代理店(従業員30名)のD社様に、B2B受発注システム「Patisco」がもたらした劇的な変化についてお話を伺いました。


導入前の課題:「膨大なSKU」と「複雑な掛率」が生む、ミスの連鎖

受注担当者様の声: 「弊社は、海外ブランドのスポーツバイクを中心に、全国約50社の販売店様(自転車ショップ)とお取引があります。Patisco導入前は、ベテランの経験と勘で、なんとか日々の業務を回している状態でした」

  • 課題1:FAXによる「解読不能」な注文 「注文の多くは、販売店様からの手書きFAXでした。しかし、自転車は『モデル名、色、フレームサイズ』の3つが揃わないと商品を特定できません。手書きの文字が潰れて読めなかったり、『赤 1台』としか書かれていない場合、必ず電話で『どのモデルの、どの赤の、どのサイズですか?』と確認する作業が発生していました」
  • 課題2:Excel依存による「価格設定ミス」 「販売店様ごとに『掛率(卸値)』が異なり、さらに『旧モデルのセール価格』なども存在しました。これらすべてを担当者がExcelの価格表(通称 “神Excel”)と照合しながら見積書や請求書を作成していたため、価格の間違いや掛率の適用ミスが後を絶ちませんでした」
  • 課題3:基幹システムへの「転記ミス」 「FAXやメールで受けた注文内容を、最終的に基幹システム(在庫管理)に『手入力(転記)』していました。ここでSKU(型番)を打ち間違え、誤った在庫を引き当ててしまい、出荷段階でミスが発覚するということが頻発。確認と修正作業に膨大な時間を取られていました」

Patisco選定の理由:決め手は「SKU管理」と「価格マスター」の柔軟性

営業部長様の声: 「当社の課題は明確でした。『SKUの特定』と『価格設定』のミスをとにかくゼロにすること。Patiscoは、その両方を解決できる唯一のシステムでした」

  • 決め手1:「SKU管理」と「価格マスター」の完璧な連携 「Patiscoは、複雑なSKU管理(モデル・色・サイズ)に対応できる製品マスターと、取引先ごとの価格設定を自動化できる『価格マスター』機能が強みでした。これで価格ミスとSKUの特定ミスを同時に撲滅できると確信しました」
  • 決め手2:販売店(発注側)の使いやすさ 「販売店様側にシステム利用を強制する以上、使いやすさは絶対条件でした。Patiscoは、販売店様が商品画像やスペックを確認しながら欲しいSKUをカートに入れるだけで発注が完了します。これなら『FAXより楽だ』と納得してもらえると思いました」
  • 決め手3:「バージョン管理」による変更履歴の担保 「『やっぱりサイズをMからLに変えて』といった注文変更は日常茶飯事です。Patiscoは、変更履歴(バージョン)が自動で残り、どこが変わったかが一目で比較できる。『言った・言わない』のトラブルを防げる点も魅力でした」

導入後の劇的な変化:「確認電話」の消滅と「ミスゼロ」の実現

受注担当者様の声: 「導入後、あの鳴り止まなかった『注文内容の確認電話』が、ほぼゼロになりました。これが一番大きな変化です」

効果3:業務が「標準化」され、属人化を解消 「ベテランしか分からなかった複雑な掛率管理がシステム化され、新人でも正確な受注処理が可能になりました。担当者が休んでも業務が止まることがなくなり、組織全体の業務品質が安定しました」

効果1:SKU特定ミス・価格ミス・転記ミスが「ゼロ」に 「Patisco導入後、受発注に関するミスは『0件』です。販売店様はシステム上で欲しいSKUを正確に発注でき、価格は自動適用される。そしてデータはCSVで基幹システムに連携できるため、転記作業自体がなくなりました」

効果2:受注処理工数が「70%」削減された 「以前は『FAXの解読→電話確認→Excel価格表の照合→基幹システムへ手入力』で1件あたり平均20分かかっていた作業が、Patisco導入後は『データ確認→承認』の5分程度で完了します。業務効率が劇的に改善しました」